アリの7割は何もしていない

働かないアリに意義がある」によれば、アリの7割は巣の中で何もしていないそうだ。中には死ぬまで殆ど仕事しないアリもいるらしい。と言っても、積極的に仕事をさぼっているのではなく、残り3割に仕事を先取りされてしまっている故。働きたくとも仕事がないので何もしていないのだ。これって、人間社会にもある現象だ。

仕事にありつけるか否かは、反応閾値と呼ばれる個性に依存するとのこと。仕事に対する腰の軽さの個体差だ。同書の例えが分かりやすい。

人間にはきれい好きな人とそうでもない人がいて、部屋がどのくらい散らかると掃除を始めるかが個人によって違っています。きれい好きな人は「汚れ」に対する反応閾値が低く、散らかっていても平気な人は反応閾値が高いということができます。要するに「個性」と言い換えることができるでしょう。


要するに、働かないアリは働きたいけど鈍感で仕事にありつけない個体。過剰の仕事が生じてようやく仕事にありつける。見方を変えると、鈍いアリたちは突発の仕事に対応するための予備軍でもある。余力を常に確保することが群れ(コロニー)存続の秘訣なのだ。ただし、前提は働く意思があること。また、実験によれば、個性が一様だと群れは長く続かないらしい。詳細については、同書を読まれたし。面白い。

「個性あっての集団」とは、アリにのみ適応される真理ではないと思う。神さまは、人間にも個性を与え、能力にも差を設けられた。弟子たちもいれば、群衆もいた。霊的に鋭い人もいれば、鈍感な人もいると言うこともできる。あえて画一的ではない面、あえて平等ではない面がある。「個」のみならず「群れ」を生かすことの裏返しかな。

群れ存続の視点があると「個」への認識も変わると思う。また、「平等化」「均一化」なるものに対しては積極的な猜疑心も必要かと。例えば、TPPも関税の平等化と言うこともできる。果たして、TPPで群れは存続するのかな?アリを学んでいろいろと思うところアリである。




 
レシピ集:『ごちそうさまが、ききたくて。』